導入事例全資産ポートフォリオツールの導入で
“地域に愛される証券会社”が目指す提案型営業

池田泉州TT証券 栗田宗春氏 河村茂樹氏

池田泉州TT証券

専務取締役 営業本部長 栗田宗春氏
営業副本部長 兼 営業統括部 連携推進室長 河村茂樹氏

※写真右から
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QUICK Asset Design Navi

池田泉州TT証券は、全資産ポートフォリオツール「QUICK Asset Design Navi」を2023年9月に導入しました。地銀系証券会社としては初の試みで、収益重視から顧客基盤拡大重視の営業スタイルへの転換を図る取り組みのひとつです。地域に根差す証券会社として、同社がポートフォリオ提案型営業に抱く可能性、提案ツールが果たす役割、ゴールベースアプローチへの展望などについてうかがいました。

導入の効果とポイント

  • 投資信託に株式、債券を加えた全資産対象のポートフォリオが可能に
  • 汎用型で、導入や運用に関わるコストを抑制
  • 顧客とのコミュニケーションツールとしての期待

Q.貴社が目指す顧客本位の業務運営についてお話しください。

栗田氏

当社は2013年9月に、池田泉州ホールディングスグループ(池田泉州HDG)と東海東京フィナンシャルグループの共同出資で「地域の皆さまに“愛される証券会社”を目指します」を経営理念に掲げてスタートしました。現在、池田泉州HDGの第5次中期計画に合わせて策定した中期計画の最終年度を迎えています。中期計画では、お客さま本位の取り組みが果たしてできていたかという点を改めて見直し、財務の健全性の回復と、持続可能な財務体質への転換という方針のもと、「預かり資産の持続的な増加」と「顧客本位の業務運営の徹底」という2点を掲げています。

収益重視から顧客基盤拡大重視の営業スタイルへの転換を図り、お客さまの金融資産を増やすことを最大の価値観にしようと取り組んでいるところです。お客さまの将来像を考えたゴールベースアプローチを推進するためには、資産内容をより詳しく把握した上でニーズに沿った提案を行うことが必要であると考えています。

池田泉州TT証券 栗田宗春氏

Q.QUICK Asset Design Naviを導入した経緯、理由を教えてください。

栗田氏

導入のポイントは、投資信託のみならず株式や債券も加えた全資産を対象にしたポートフォリオ提案が可能なこと、低コストで必要な機能に絞っており使い勝手がいいこと、サポート体制が充実していることです。

ポートフォリオ提案型の営業は、ゴールベースアプローチの推進に欠かせないものですが、従来の汎用型ポートフォリオ提案ツールは、投資信託のみを対象としており、証券会社の主力である株式や債券が無く使いづらいものでした。そこで3年ほど前から、証券会社にふさわしいツールの情報収集を始め、QUICKにも相談してきました。

河村氏

当社の主な顧客エリアは、大阪府下一帯と兵庫県の南東部、神戸市周辺になります。このエリアには富裕層のお客さまもたくさんいらっしゃいます。こうしたお客さまには、全体資産を把握したポートフォリオ提案が不可欠です。2021年1月には金融庁の「顧客本位の業務運営に関する原則」の改定もありましたが、その時点で存在していたツールは、情報入力に1〜2時間かかったり、分厚い冊子のような提案書ができたりと機能が過剰で、多額な導入費用やランニング費用もネックになりました。そうした中でQUICKから何度も提案いただき、打ち合わせを重ねながら、ようやく本サービスの導入に至りました。実際に情報を入力するのは現場の営業員なので、分かりやすさと使いやすさが導入の大きなポイントでした。

池田泉州TT証券 河村茂樹氏

栗田氏

従来の単品営業型のスタイルでは、顧客本位の業務運営は実現できません。まずはお客さまが今後どうしていきたいのかを一緒に考えるところから始める。もちろんゴールはお客さまそれぞれで全部違うので、難しい点はありますが、地域密着の地銀系証券会社ならではの密なコミュニケーションを生かしながら、ライフプランに関わるあらゆることに対応していこうとしているところです。ゴールベースアプローチを始めとしたお客さまに寄り添うという形での証券業は、日本においてはまだまだこれからという状況ですが、人生100年時代においてはいかに資産形成をしていくかということが非常に大切になってきます。我々金融機関としても、そこに対する取り組みにようやく踏み出せたのではないかと感じているところです。ゴールが個々人で違う以上、そのためのポートフォリオの組み方も違うわけで、お客様からしっかりとヒアリングをして将来設計に最適なものを提案できる仕組みを導入したいというのが我々の長年の思いでした。

Q. QUICK Asset Design Naviの導入により、今後期待する効果についてお聞かせください。

栗田氏

お客さまとのコミュニケーションツールとして活用し、ゴールベースアプローチを実践するなかで、長きにわたってお取引を継続していただくという営業スタイルを目指していきたいと考えています。今まではお客さまと対面形式で接していたものが、我々もお客さまの隣で同じ目線に立って、どの商品を選択するのが最善かを一緒に考えることができるツールだと思います。

河村氏

我々はお客さまと同じ地域に住んでおり、プライベートな接点も少なくなく、お客さまに喜んでもらうことを続けていかないと地域では暮らしていけません。これまで、中長期でお客さまに喜んでもらうための努力を続けてきて、ポートフォリオ提案をやっていけるだけの素地もできてきていると思います。今後の課題としては、よりニーズの高いお客さまをターゲットとしたポートフォリオ提案をどう進めるか。そのための一歩として、セグメント別営業を2年半前から導入しました。お客さまの資産額やニーズに合わせ、対面型の営業担当者、非対面型の部店カスタマー担当者、電話フォロー中心の本部カスタマーサポートを配置しています。営業員が担当を絞ってお客様に対応できるので、その中からさらにポートフォリオ提案の優先順位を考えながら対応することが可能になっていると思います。

栗田氏

ゴールベースアプローチとは、すなわち自分の将来をどう描くか、そのための金融商品はどういうふうに選択すべきかだと思います。そのためには、個々人の金融リテラシーの向上が必要になってきます。今回導入したツールは、我々から提案する形のものですが、一歩進んで、お客さま自身が例えばネットなどを通じて利用することができるような仕組みができれば、より多くの人のリテラシーが高まって更に投資にお金が向かっていく。個々人がリテラシーを高めると共にその必要性を感じることができる。そのためのツールの一つになる可能性もあるのではないかと思います。

 

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QUICK Asset Design Navi

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