導入事例コラボレーションが導くビジネスイノベーション
高度化したデータのもつ新たな価値を社会に発信

KDDIデータマネジメント部

瀧本祐介氏

QUICK

山内康弘

本田技研工業コネクテッドソリューション開発部

大島枝里子氏

※写真左から
この事例の製品
QUICK Data Factory

KDDI株式会社は2021年7月から、本田技研工業株式会社(以下、Honda)は22年4月から、それぞれQUICK DATA FACTORYで、駐車場の来訪データなどオルタナティブデータの提供サービスを開始しました。通信事業と自動車メーカーという異なる分野からの参入ですが、ともに位置情報を基にしたデータを提供しています。KDDIデータマネジメント部の瀧本祐介氏、Hondaコネクテッドソリューション開発部の大島枝里子氏に、オルタナティブデータ活用という新しいビジネス領域への期待、今後のサービス展開などについて、QUICKサービスプロダクト本部副本部長の山内康弘がうかがいました。

導入の効果とポイント

  • セキュリティ上の心配なくデータサービスの展開が可能に
  • サービスの認知度向上。異業種交流も活発化
  • 他社とのデータコラボレーションの可能性も模索

Q.現在取り組まれている業務、課題を教えてください。

瀧本氏

弊社は、個別に同意を得たauスマートフォンの端末から、定期的に蓄積するGPS位置情報などに時間帯や標準地域メッシュ等の単位で加工・集計を施した統計データを提供する「KDDI Location Data」というサービスを提供しています。この派生サービスの1つとして、金融機関に投資判断の材料としてご活用いただくことを想定した「指定区域来訪データ」を開発し、2021年7月からQUICKでお取り扱い頂いております。

現在は、より多くのお客様に弊社提供のデータを使っていただくことに重点を置き、中長期的に成長させるための体制づくりを進めています。

お客様が使いやすいもの、より効果が見込めるものを作るためには、今ある位置情報だけでなく、決済情報など他の情報の活用も視野に入れる必要があると考えています。匿名性を守りながら、いかに有益なデータとして提供していくかが今後の課題です。

大島氏

走行する車両の位置情報から任意の拠点における来訪車両情報および滞在実績を抽出し、 『来客index』として提供するサービスを22年4月から開始しています。

課題は、位置情報だけを使ったサービスでは限界があるという点です。
その打解策として、第一に海外データの活用、第二にモビリティならではのセンサーデータの活用を考えています。弊社には、自動車やバイクをご愛用いただいているお客様が世界中におり、今後はデータ通信ができるモビリティはより一層増えていきます。そこから得られたデータを活用して世界の各地でどのようなビジネス展開ができるかを探索しています。センサーデータに関しては、例えば自動車のワイパー、アクセルやブレーキなどの操作情報を有効活用することで、モビリティメーカーのHondaならではのサービスを提供できればと考えています。

山内

我々も、今あるデータだけではなく、他のデータも含めて「こんなことができそうだ」という発信をどんどんしていくことが必要だと感じています。今後、そういった方向での連携もできればと考えています。

QUICK DATA FACTORYに参加した理由、実際に参加してみて得られた効果は何でしょうか。

瀧本氏

商品をより早く、かつ確実にお客様のお手元にお届けする取引流通の品質は業種を問わず重要なビジネス要素です。データを投資判断にご活用頂くためには、その重要度がさらに高くなると考えています。QUICKの端末は普及率が高いので、お客様が従来使っていたデータと同じように安心して使っていただける点が参加を決めた最大の理由です。

また、QUICK DATA FACTORYは、お客さまとの間でセキュリティが確保されたデータの通路を確立しています。情報セキュリティ管理基準の高い金融機関へのデータ提供についても接続面の心配をする必要がなく、我々が本来集中すべきデータクオリティーの向上やカバレッジの拡大にリソースを割くことができることも大きな魅力です。

大島氏

異業種領域に新たに参入するに当たっては、業界に詳しいパートナーと組むことが必要不可欠です。国内最大の経済情報プラットフォーマーのQUICKと組むことは、私たちが金融領域に参入する上での最善策でした。

QUICKとのコラボレーションにより、これまで全く接点がなかった投資家の間でも弊社データサービスの認知度が上がりました。そのおかげで、投資家や他社の方とオルタナティブデータ業界を活発にしようという議論ができるようになったことが一番のメリットだと思います。

山内

オルタナティブデータへの需要は国内でも高まっていますが、どこにコンタクトを取っていいかわからなかったり、仮にデータを取っても、それぞれのデータフォーマットや指標が違っていてコストも時間もかかったりという問題が起きています。QUICK DATA FACTORYからワンアクセスで業界のデータが取れる点に、非常にメリットを感じるという声をいただいています。さらに、データを通じて、異なるビジネス領域やビジネスパートナーとの連携が増えるというメリットも生まれています。

Q.QUICKと今後取り組んでいきたい課題、チャレンジしたいことを教えてください。

瀧本氏

もともと機関投資家やセルサイドアナリストのご利用を想定して当サービスを開発したのですが、不動産会社など異業種の方からの引き合いをいただくケースが意外に多くあります。作り手側がデータの用途を決めるのではなく、使い手側のお客様が自分の欲しいデータへ自由に行き着ける環境こそが真に大事であり、これを担うQUICK DATA FACTORYの重要性を改めて認識しています。長期的には、金融だけではなく、様々な業種に間口を広げていく方向に一緒に取り組めればと思います。

自社のデータだけではできない部分については、他社と協力しながら補完し合うことで、お客様がより価値を感じるデータへ昇華することが、業界全体を盛り上げていく上でも重要です。データ活用を普及させるには、他社とのコラボレーションを通じてビジネスとしての成功事例を作っていくことに加え、データが社会の役に立つことを実証し続けていくことの両面が求められていると思います。

大島氏

投資家の方に話を聞いていると、「どうやって活用していいかわからない」「このデータから何がわかるのか」といった声があります。このように、そもそもデータに対する理解が進んでいません。我々としても例えば、「この経済の盛り上がり方が、車の移動とどう関係しているのだろうか」といった仮説を検証して、「このデータからはこういうことが読み解ける」のように、使い方も併せて提案をしていくことが必要です。

QUICK DATA FACTORYの中で、弊社が得意とする位置情報データに限らず、POSデータのような異業種で発展した情報や、QUICK独自の指数データ、経済関連のデータなど、よりマクロな情報をつなげ、その上でどのようなインサイトを得ていくのかといった議論もする必要があります。新しい価値を生み出すには自社のデータだけでは限界がありますので、他社とのコラボレーションに積極的にアプローチしていきたいと考えています。

山内

最近、いろいろなところで発信しているのは「データコラボレーション」と「データの民主化」という2つのキーワードです。

QUICK DATA FACTORYに集まってきた多種多様な会社のデータは、実際に多くの方に見ていただける環境がどんどん広がっています。そうすると、データを目にした人の中から、「このデータとこのデータを組み合わせると、こんなことができるのではないか」といったコラボレーションが生まれたり、新たに社会経済活動に生かせるようなデータが発信されたりといった動きが活発になっていくのではないかと期待しています。社会貢献という観点からも、データの持つ価値はこれからますます高まっていくでしょう。データの重要性を広く社会の中で理解していただくためにも、皆さんと連携しながら発信を続けていきます。

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