導入事例膨大な企業情報から株式の推移を見通す
ストラテジスト業務に欠かせないデータ分析を効率化

岡三証券 松本史雄氏

岡三証券

投資調査部 チーフストラテジスト
松本史雄氏

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QUICK Workstation

岡三証券株式会社は、データサポートに特色のある情報端末サービス「QUICK Workstation(Astra Managerパッケージ)」を投資調査部に導入しています。チーフストラテジストを務める松本史雄氏に、ストラテジスト業務におけるデータ活用や日本株分析での活用方法、QUICKのデータサービスに対する今後の期待などについてうかがいました。

導入の効果とポイント

  • 機関投資家向けレポート作成に活用
  • 長期にわたる個別銘柄データが充実
  • データの抽出・分析に有用なレポート機能

Q.現在担当している業務について教えてください。

調査部門のストラテジストとして、主に機関投資家のお客様向けに株式全般の今後の見通しや上場企業の業績などの情報提供を行う業務に携わっています。金融専門職としては証券会社のアナリスト、運用会社のファンドマネージャーを経て現職に就いていますが、QUICKのサービスを本格的に使い始めたのはファンドマネージャー時代からです。

機関投資家向けに日本株に関するレポートを作成する際に重要なのが、「どこまで多くの企業の長期にわたるデータにアクセスして分析できるか」という点です。リサーチのスタイルや人員によって変わってくる部分かもしれませんが、「年間、何百社のデータを足で稼いできました」というやり方では非常に効率が悪い。公表されている企業のデータをいかに効率的に処理できるかというのは、ファンドマネージャー時代も含めてですが、非常に重要な作業です。そのためには、過去のデータをベースに、ある程度のスクリーニングをかけて絞り込みをした上で、個別の情報について分析していくツールが求められるわけです。

岡三証券:松本氏

Q.QUICK Workstation(Astra Managerパッケージ)をどう活用していますか。

現職のストラテジストの業務における使用目的として一番大きいのは、日本の上場企業、個別企業の財務データの集計です。決算(発表)シーズンですと、毎日発表される決算情報を集計して、「TOPIX(東証株価指数)構成企業の業績は何%増益になっています」といった、お客様の参考になるデータを提供するために使っています。我々ストラテジストの仕事は、株が上がるか下がるか、今後どう推移するか、政策がどうなるかという情報を提供する点にあります。その前提として決算情報など膨大なデータとして出てくるものを効率的に処理する必要があり、その作業をサポートしてもらっているのです。

前職のファンドマネージャーの業務においては、投資候補銘柄の絞り込みのために活用していました。例えば、投資対象として50銘柄のポートフォリオを作るには、まずTOPIXの約2000銘柄から50銘柄を抽出する作業が必要になります。PBR(株価純資産倍率)やPER(株価収益率)、企業業績の推移、経常利益が過去5年間でどういう風に推移しているか、それを四半期で見るとどうか、予想はどうかといったことを大量の財務データ、株式市場データを基に分析する。それらに統計的な処理をかけ、標準化して横比較ができる状態にした上で、自分たちの運用スタイルに合った銘柄を抽出していくわけです。TOPIX全銘柄から、「これが良さそうだ」と選択していくのはなかなか難しいので、ある程度財務データ等からスクリーニングをかけ、そこから個別銘柄のボトムアップのリサーチをしていくという流れです。

いまは企業データを四半期単位で見ていくことが多いのですが、QUICK Workstation(Astra Managerパッケージ)のデータが日本株を分析する上で有用だと思う点は、基本的に業績予想のデータの欠けがないということです。日本株のデータベースが長期に渡って、特に個別銘柄について大量にストックされているというのは特に優れている点だと思います。

個別銘柄の各種データは、レポート機能を使って、Excelにリンク形式でダウンロードして利用しています。例えば、TOPIX構成銘柄のデータを一括で取りに行くという場合もかなり使いやすいですね。Excel上で銘柄コードが入っている部分を範囲選択すれば、一括でデータ更新ができます。TOPIX構成銘柄について、あるデータを同時に1シートに落とすといった作業も非常にスムーズです。Excel上で作業するには、Excelで使いやすい形でデータがダウンロードできないといけないわけですが、その点は直感的に使いやすくなっていると思います。

Q.今後QUICKのサービスに期待することをお聞かせください。

私は基本的に日本株を担当していますが、ストラテジストとしては日本株だけを見るのではなく、グローバル株における日本株はどうかという分析がやはり必要になってきます。例えば、グローバルで日本株の時価総額はどの位置にあるかという分析を20年単位で行う場合、どこまでデータがあるのか。日本の時価総額ウェイトの状況をアベノミクス前から見たい場合、5年くらいしかデータが取れないとなると難しいわけです。そのあたりの外国株、グローバルな情報との横比較がもっとできるようになるとさらに便利だと思います。

個別銘柄のデータのほかに、コモディティのデータを見ることもあるのですが、ここの部分も少し弱いなと感じています。国内に関しては、(親会社の)日本経済新聞社のデータが使えることも含めて一つひとつがかなり優れていると思うのですが、コモディティのデータは海外のものが多く、その点(の拡充)も今後に期待する部分です。

 

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