導入事例投資家との対話がESG推進の原動力に
新たな企業価値発見は投資家目線から

日産化学
サステナビリティ・IR部サステナビリティグループ
岡田匠 氏、 グループリーダー 安達倫明 氏
宇仁巳由紀 氏、 外山賢一 氏
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- ESGナレッジ・プラス
日産化学株式会社は2026年4月、サステナビリティ経営を支援する「ESGナレッジ・プラス」を導入しました。同サービスは、重要ニュースを厳選して解説する「サステナビリティ最新情報(レポート)」、基礎から評価機関対応まで体系的に学べる「レベルアップ講座(e-ラーニング)」、投資家と直接対話できる「ワークショップ」など、ESG関連業務を支える多様なコンテンツを提供しています。
今回は、サステナビリティ・IR部サステナビリティグループでESGを担当する皆様にインタビューを実施。導入の経緯や効果的なコンテンツ、そして同社が目指す今後のESGの方向性についてお話を伺いました。
導入の効果とポイント
- 最新動向を効率的にキャッチアップ
- 投資家目線を情報開示に生かす
- ESG領域に特化したテーマ設定
Q. サステナビリティ・IR部の担当業務について教えてください。
安達氏
当社は化学肥料会社として創業し、現在は化学品、機能性材料、農業化学品、ヘルスケアへと事業を拡大しています。サステナビリティ・IR部は、企業のサステナビリティへの注目が高まったことを背景に、2022年に新設されました。それまでは経営企画部CSR・広報室などが担当していましたが、組織改定を経て、現在は社内の情報取りまとめや施策の推進、投資家との対話などを一手に担っています。
現在、サステナビリティグループには4名が在籍していますが、実は全員が研究所の出身です。着任当初は専門知識が乏しかったことに加え、この分野はトレンドの移り変わりが非常に激しいため、最新動向をキャッチアップしながら実務へ深く落とし込むことに大きな課題を感じていました。

外山氏
サステナビリティ・IR部に配属されて改めて気づかされたのは、「会社の価値を投資家に正しく理解してもらうことで、さらに企業価値を高めていく」という業務の重要性です。最初は新しく勉強すべきことが非常に多く、とても苦戦しました。特にこの分野は、法令をはじめとする外部環境が目まぐるしく変化するため、常に最新の情報をキャッチアップし続けなければならない点が、難しさであり大きな特徴だと実感しています。

Q. 導入の経緯、導入の効果について教えてください。
安達氏
もともとQUICKの「ESGコンサルティング」を契約していたため、その延長線上で「ESGナレッジ・プラス」を導入しました。
実際に活用してみて、まず「サステナビリティ最新情報」は行政の動向などが分かりやすくまとめられており、最新情報をスピーディーにキャッチアップできるため、情報収集の大幅な効率化につながっています。
また、同業他社との横のつながりや、投資家との貴重な対話の場として非常に役立っているのが「ワークショップ」です。普段の業務では投資家と直接話す機会自体が少なく、機会があっても話題が財務やガバナンスに偏りがちでした。
その点、このワークショップはESGに特化しているだけでなく、毎回異なるテーマが設定されます。例えば「統合報告書をどう活用し、どこを重点的に見ているか」といった具体的なテーマがあるからこそ、普段の面談ではなかなか出てこない投資家の深い本音や意見を伺うことができ、非常に大きな価値を感じています。
外山氏
サステナビリティ・IR部に異動となり、サステナビリティの分野はアルファベットだらけで混乱しました。基礎的な知識をつけるために、「レベルアップ講座」を活用していました。
宇仁氏
当社のホームページではESGに関する取り組みを一通り公開しています。しかし、投資家がどの部分に着目しているかを見極めて絞り込まなければ、単なる「情報過多」になってしまい、効果的な情報開示にはつながりません。だからこそ、「どこに焦点を当て、何を伝えるべきか」を投資家から直接伺えるこの機会は、私たちにとって非常に貴重だと感じています。

岡田氏
「ESGコンサルティング」は、当社がCSRへの取り組みを本格化させた初期の頃から、継続してサポートいただいています。ちょうど生物多様性に関する方針を策定する時期とも重なっていたのですが、当時はまさに「何から手をつければいいのか分からない」という状態でした。そこから、当社に何が足りていないのかを含め、一から丁寧にアドバイスをいただきました。
毎年、ご相談する内容は少しずつ変わっていますが、役員向けの勉強会を開催していただいたり、ESG評価における具体的な強化ポイントの指針を示していただいたりと、社内外の環境変化に合わせていつもフレキシブルに対応してくださる点に、とても助けられています。

Q.今後の御社のESGの方向性、QUICKのサービスに期待することをお聞かせください。
安達氏
現在、ESGへの取り組みは「きちんと進めなければビジネス自体が成り立たない」というフェーズに入っていると実感しています。サステナビリティ領域は単なるコストではなく未来への「投資」であるという考え方に転換し、その意識を社内へしっかりと浸透させていきたいです。特に近年注目されている「人的資本」や「サプライチェーン」は関心の高いテーマですので、今後さらに充実した情報提供を期待しています。
また、ワークショップを通して投資家の意見を聞く中で、「言わずもがな」と思っていた自社の当たり前が、実は情報開示として強く求められているという大きな気づきもありました。「言わなくても伝わるだろう」ではなく、自ら積極的にアピールしなければ、開示したことにはならないのだと痛感しています。社内にいると自社の強みを見失いがちですので、そこを外部の視点から指摘していただける機会は本当にありがたいなと思います。
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