導入事例潜在する道民の運用ニーズに対応
GBA型ファンドラップで資産形成をサポート

北洋銀行_三菱UFJ信託銀行

三菱UFJ信託銀行

投資顧問業務部長 兼フェロー 井野義隆 氏

北洋銀行

リテール推進部 資産運用コンサルティング室 室長
山吹達也 氏

※写真左から
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ゴールベースアプローチ型投資一任業務支援(投資一任フロントソリューション)

北洋銀行は2026年1月、ゴールベースアプローチ(GBA)型を採用した新しいファンドラップサービスを導入しました。新サービスの運用は三菱UFJ信託銀行が担い、事業支援ソリューションはQUICKと日本資産運用基盤(JAMP)の協業チーム(以下、QUICK-JAMP)が提供します。

地域密着型金融機関として、北海道内での資産形成推進をミッションに掲げる北洋銀行。今回はGBA型ファンドラップの導入背景や手応え、そして契約残高の増加に向けた今後の展望について、三菱UFJ信託銀行の井野義隆氏と北洋銀行の山吹達也氏にお話を伺いました。

導入の効果とポイント

  • ゴール設定からプラン策定、アフターフォローまでをシステムで一元管理
  • 対面による「伴走型」の資産形成サポート
  • 研修を通じた「GBA思想」の行内定着

Q. 新たなGBA型ファンドラップサービスを導入するに至った経緯をお話しください

山吹氏

北洋銀行は、2025年8月に長期ビジョンを「北海道の魅力度・幸福度をともに日本一へ」とし、4つのミッションのうちの1つとして「資産形成サポートを通じ、道民と幸せを共有することに全力で挑みます」を掲げました。これは行内で資産形成提案の必要性がしっかりと共有されたことを示す、非常に画期的な方針であり、現在全行を挙げて全力で推進しています。

これまでもファンドラップサービスを提供してきましたが、さらに商品性を充実させたラップサービスを銀行本体からより幅広くお客様へお届けしたいと考え、今回の新サービス導入に至りました。

私たちが拠点とする北海道は、家計の金融資産に占める有価証券の割合が全国的にも低い水準にとどまっています。その一方で、ネット証券の台頭などにより運用の手段は多様化し、身近なものになりました。しかし、それと同時に「具体的にどう運用すればいいか分からないので相談したい」という潜在的なニーズも根強く存在します。道内の資産形成を前進させるうえで、こうしたニーズをすくい上げる私たち地域金融機関の役割は非常に大きいと考えています。

北洋銀行 リテール推進部 資産運用コンサルティング室 室長 山吹達也 氏

 

井野氏

コロナ禍以降のインフレ定着により、「資産を現預金のまま置いておくと目減りしてしまう」という危機感が、個人のお客様の間にも広がっています。政府による資産形成の後押しや、金融庁が掲げる「顧客本位の業務運営」の浸透が進むなか、私たちは金融・運用機関としての使命を果たすべく、新たなGBA型ファンドラップサービスの提供を開始しました。

投資先進国である米国では、1990年代からすでにGBA型のサービスが普及し、今や個人向け営業の標準モデルとなっています。行動ファイナンスの知見が示す通り、人は必ずしも常に合理的な判断ができるわけではなく、市場の動きに惑わされて投資行動にブレ(行動ギャップ)が生じてしまいがちです。そうしたブレを防ぎ、アドバイザーがお客さま一人ひとりのゴール達成に伴走して長期投資をサポートすることこそが、真の「顧客本位」であると考えます。だからこそ、本サービスでは徹底したGBAの実践を最大の特長としています。

このGBA型資産運用サービスを地域金融機関へ広く普及させたいという私たちの想いと、「道民の皆様の資産形成を加速させたい」という北洋銀行様の想いが重なり合い、今回の「導入第1号」という素晴らしい形へと結びつきました。

三菱UFJ信託銀行 投資顧問業務部長 兼フェロー 井野義隆 氏

Q. QUICK-JAMPのシステムを選んだ理由、導入後に感じた特徴を教えてください

井野氏

GBA型ファンドラップの最大の特長は、お客さまへの「最適な資産運用プランの提案 」と「定期的なアフターフォロー」を継続的に実施できる点にあり、QUICK-JAMPのシステムにはそれを確実に実践するための仕組みがあらかじめ組み込まれています。

営業員がシステムの案内に従って操作するだけで、お客さまとのゴールの共有、最適な資産運用 プランの策定、そして定期フォローまでを迷わず確実に行うことができます。つまり、個人のスキルに依存することなく、誰もが均一に質の高い提案を行えるようになるのです。組織としてクオリティを担保できるこの仕組みは、金融機関として非常に重要なポイントだと感じています。

また、アフターフォローの時期や方法をお客さまごとに細かく設定できる点も大きな強みです。例えば、米国で普及している先進的なフォローアップ手法「12-4-2」ルールの実践も可能になります。さらに、ゴールの達成確率などを視覚的にわかりやすく表示する画面のビジュアルや、優れたデザイン性も高く評価しています。

山吹氏

おおきな特徴であり、私たちの強いこだわりでもあるのが、お客さまへのフォローをすべて「対面」で行うことを前提としている点です。地域密着型の金融機関である私たちは、地元のお客さまの資産形成に「伴走型」でずっと寄り添い続けることを強みとしています。ですから、定期的に対面でお客さまをフォローできるこの仕組みは、サービスとして決して譲れない部分でした。

また、アフターフォローの時期や方法をシステム上で柔軟に設定できる点も、非常に重宝しています。最適なフォローのタイミングはお客さまごとに異なるため、一律のルールで縛れるものではありません。そこをお客さまと相談しながら個別に設定できる機能は、実際に使っている多くの行員が「実務に即していて本当に便利だ」と実感しています。

Q.導入から半年の実績・評価についてお聞かせください

山吹氏

2026年1月の導入から約6カ月が経過しましたが、実績は計画を上回っており、初年度として非常に好調な滑り出しを見せています。

好調の要因は、大きく2つあります。1つ目は、GBAの考えを行内へしっかりと浸透させたことです。当行では、以前から取り扱っている他社のラップサービスを活用し、営業担当者一人ひとりにGBAの重要性やお客さまへのアプローチ方法を徹底する戦略をとりました。導入に先立つ2025年11月~2026年1月の3カ月間は行内研修を大幅に強化し、三菱UFJ信託銀行にも対面での研修を実施していただきました。こうした研修を通じて行員が知識を深められたことが、大きな原動力になったと感じています。

2つ目は、スタート金額(最低投資金額)を300万円以上と比較的小さめに設定したことです。対面フォローに割ける営業リソースには限りがありますし、営業員とお客さまの双方にこのサービスが浸透するには、ある程度の件数と時間が必要だと考えての戦略的な判断でした。この「あえてハードルを下げる」という狙いが現場の実態とうまく噛み合い、素晴らしいスタートダッシュにつながったと考えています。

井野氏

契約実績については、北洋銀行の積極的なご提案により、契約残高がすでに30億円を突破いたしました。非常に着実かつスピーディーに積み上がっていると高く評価しています。行内全体にGBAへの認識が深く浸透していること、そして現場の担い手一人ひとりが高い熱意を持って取り組まれていることは、私も研修などを通じて肌で実感していました。

しかし、営業員の皆様の実力、ひいてはお客さまのポテンシャルを考えれば、マーケットの拡大余地はまだまだ大きいと考えています。ある調査レポートでも、北海道における投資商品の普及率は、本来のポテンシャルからするとまだ低水準にとどまっているというデータが出ています。これは裏を返せば、これからの伸び代が非常に大きいということです。道民の皆さまの資産形成をさらに促進できるよう、これからも北洋銀行とがっちりタッグを組み、さらなる規模拡大を目指してまいります。

Q.契約残高増加に向けた今後の展開、ビジョンについてお聞かせください

山吹氏

私たち北洋銀行グループは、「お客さまへの資産運用のご提案を推進することが、結果としてお預かりする預金の増加にもつながる」という相乗効果の考え方に立っています。

4月からスタートした新たな中期経営計画では、資産運用の提案を担う営業員を増強する計画を盛り込みました。今回導入した新サービスを通じてお客さまとの接点をさらに増やし、「お客さまお一人あたりの預かり資産の単価を引き上げる」こと、そして「より多くのお客さまに当行を選んでいただき、大切な資産をお預かりする」こと。この2つの『両輪』をうまく回していきたいと考えています。

当行の運用残高・預かり残高を拡大していくことは、ひいては北海道の皆さまの資産形成を前進させることに他なりません。地域の未来に貢献できるよう、今後さらにこの取り組みに注力してまいります。

井野氏

継続的な研修やコンテンツの提供を進めるなかで、今後の研修ではシステムの実機操作や具体的な提案トークなど、より実践的な内容に焦点を当てていきたいと考えています。行員の皆さまが一度GBAのプロセスに慣れてくだされば、その成功パターンをそのまま横展開できるようになりますので、ここから加速度的に契約が拡大していくのではないかと大いに期待しています。

このGBA型資産運用サービスがもたらす効用は、関わるすべての人にメリットがある、いわば「三方良し」の構造にあります。お客さまにとっては「長期資産形成の実践によるライフプランの実現」、地域金融機関にとっては「顧客本位のサービス拡充による顧客基盤の強化」、そして弊社にとっては「投資一任残高の拡大を通じた、地域のお客さまや金融機関への貢献」です。この素晴らしい循環を普及させていく、すなわち他の地域金融機関も含めて広く提供していくことこそが、金融・運用機関としての私たちの使命だと確信しています。

 

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