ESG研究所【調査資料】TISFDベータ版~日本企業の社会関連情報開示の現状は~
2026年07月24日

企業活動のインパクト(影響)で生じる格差などを可視化する情報開示の枠組み(フレームワーク)開発が進行中だ。開発を手掛ける「不平等・社会関連財務情報開示タスクフォース(TISFD)」 は2026年5月、「フレームワークのベータ第1版」(以下、ベータ版)を発表し、基礎概念、開示の一般要件、4本柱構造の開示提言案、今後の開発分野を明らかにした。ベータ版を俯瞰し、国内企業の社会関連分野の情報開示の現状を調べた。
エグゼクティブサマリー
- TISFDは組織による生活賃金の不払いなどの「累積的な影響」が、組織の依存する社会、経済、金融といった広範な「システムレベルのリスク」につながる可能性があるとして、負の影響(外部性)に関する情報の必要性を訴えている。
- TISFDはグローバル・レポーティング・イニシアチブ(GRI)スタンダードなど既存の開示基準を活用し、それらとの整合性や補完性を念頭に置いている。国内の大手企業の多くはすでにGRIスタンダードに沿って社会関連情報を開示している。
- TISFDによると、性別や人種などの特性による格差である「水平的不平等」と、上位層と下位層の所得格差などの「垂直的不平等」があり、両者の考慮が有益という。日本では性別情報の開示が進んだが、垂直的不平等にも注意を払う必要がありそうだ。
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