導入事例再エネ供給に強みを持つPPS(新電力)としてPolarisの機能をフル活用
必要な情報を一画面で入手できる便利さ

株式会社リエネ
エネルギーソリューション本部営業推進部営業企画課
チーフ 岩瀬和生氏
同本部エネルギーマネジメント部エネルギーマネジメント課
チーフ 大関蘭氏
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- QUICK E-Power Polaris
株式会社リエネ(以下、リエネ)は東急不動産株式会社(以下、東急不動産)による100%出資会社として2021年9月1日に設立された。「リエネ」とは「Re-creating the Value(未来に、新しい価値を)」「Edit Next Energy(次の時代をつくるエネルギーを)」の頭文字から命名されている。
リエネは次世代を担うエネルギーとして世界的に利用が拡大する再生可能エネルギー(以下、再エネ)を活用し、持続可能な社会の実現を目指している。供給が不安定な再エネを有効活用すべく、日本卸電力取引所(JEPX)の電力スポット市場も積極的に活用し、安定した電力を供給している。電力価格先行の確認や、電気料金メニュー作成のためのツールとして「QUICK E-Power Polaris」(以下、Polaris)を有効活用しているという。
営業推進部の岩瀬和生氏、エネルギーマネジメント部の大関蘭氏に同社の取り組みやPolarisの活用方法などを聞いた。
導入の効果とポイント
- フォワードカーブの信頼性
- 痒い所に手が届くオールインワンパッケージ
- 初めて電力業界に関わる方にも分かりやすい情報サービス
東急不動産の100%出資会社としての強みを教えてください
岩瀬氏
東急不動産が所有する太陽光発電所や風力発電所、バイオマス発電所などはもともとFIT制度(再エネ固定価格買取制度)を活用して国に売電していました。ただ、昨今はFITによる買取価格が年々低下していることや、制度終了後の安定した収益が確保しづらくなってきていることから、需要家に対して直接供給するNon-Fit電源を、より付加価値の高いサービスとして売電していく流れが強まっています。東急不動産は小売電気事業のライセンスを持っていませんので、同社100%出資のもと、小売電気事業に特化した会社として誕生したのが当社です。
私自身はフロント営業として、環境経営への課題を抱える需要家の皆様に単に電力を供給するだけでなく、ニーズや課題にあわせて、最適な脱炭素化の実現に向けたサポートを中心としたソリューション営業をしております。東急不動産が持つ再エネのリソースを生かしたソリューション提案を行えることが我々にとって大きな強みです。東急不動産は現在開発中の案件も含めて156件・2,112MW(2025年9月現在)の再エネ発電事業を展開しております。
豊富な再エネ電気はお客様への大きなアピールポイントになりますね
岩瀬氏
日本は将来の電源構成として、再エネ比率を2030年度に36~38%、2050年度に40~50%という目標を掲げています。昨今では企業に対して投資家から環境対策への取り組みを指摘する声もあがるなど、脱炭素への意識は企業でも大きく変化していると感じます。当社にも、『どんな環境対策をすればよいか』『何から始めればよいか』といったご相談が多く寄せられています。
当社は再エネ電気の販売などを行う電力小売事業のほか、アグリゲーション事業(※1)や非化石証書(※2)仲介事業も展開しています。アグリゲーション事業では、発電された再エネ電力のインバランスを最小限に抑制しながらアグリゲーションを実施し、バーチャルPPA(※3)を用いて環境価値をお客様に提供しています。非化石証書仲介事業では、お客様に代わって当社が非化石価値取引のオークションで、FIT非化石証書を購入、提供し、企業が抱える環境対策への取り組みも提案もしています。
※1 複数の発電リソースを束ね再エネの安定供給を図るとりくみ
※2 化石燃料を使わずに発電された電力の「環境価値」を証明する証書
※3 再エネの「環境価値」のみを長期的に提供する仕組み

環境対策は企業にとって避けられない問題ではあるものの、「再エネ電気は高い」という印象があります。お客様の反応はいかがでしょうか
岩瀬氏
電気についてはやはり価格面での訴求力が重要で、『高くてもいいから再エネ電気を使いたい』というお客様はまだ一部に限られます。『電気料金を安くできるのであれば、(リエネを)利用したい』という声が多いのが実態です。
当社が展開するリエネでんきは『再エネプラン』『実質再エネプラン』『スタンダードプラン』の3つのプランを用意しています。再エネプランは、遠隔地の非FIT再エネ発電所由来の“生”の再エネ電力を電力系統を通じて購入するオフサイトPPAで提供します。実質再エネプランは通常の電力にFIT非化石証書を付帯して供給する仕組みです。スタンダードプランは環境価値を付帯しない、コストを重視する需要家向けのプランです。様々なニーズに応じたプランをご用意していますが、再エネプランは他のプランと比較してコストが高くなるので、現状では環境意識の高いお客様に支持されています。
貴社はJEPXの会員ですが、スタンダードプランのお客様などにはJEPXで取引された電気を供給されているのでしょうか
大関氏
私はエネルギーマネジメント部に所属しており、需給管理が主な業務です。スタンダードプランのお客様の多くは『市場連動型』を採用しているため、JEPXのスポット市場で取引された電気を使用しています。ただ、電気料金メニューはお客様ごとにカスタマイズ可能な範囲も広く、市場連動型の中に固定料金部分を設けることも可能です。

岩瀬氏
足元では、JEPXのスポット価格が安定して推移しているため、安定している期間に限定して市場連動型を利用したいという短期契約のニーズも多くなっています。我々のサービスの特長として、市場連動型では複数年契約が一般的な中で、最短1年からの短期契約が可能です。我々の市場連動型は上限のキャップなどは設けていませんが、ニーズに応じてキャップを設けたプランも検討しております。
お客様に寄り添った営業をされているのですね
岩瀬氏
当社の電力小売事業のお客様は高圧以上の法人ですが、まだお客様の数はそれほど多くないため、現状はコンサルタント営業のように1社1社のニーズに向き合うことで、長期的なお付き合いが生まれやすい利点もあります。例えば、既に供給をさせて頂いているお客様が別の拠点でもサービスを利用したいというケースも多くなっているので、現状の営業方法は大事にしていきたいと思っております。また、お客様が増えると電力をロットで調達できるため、仕入コストの削減や安定的・長期的な供給体制の構築が可能となります。その結果、お客様はより低い単価で、価格変動リスクの少ない固定料金プランを選択できるというメリットがあります。一方で、1社1社に対して細かいニーズに応えることは容易ではなくなるため、企業規模の拡大と提案スピードの両立を図りたいと思っています。
JEPXの利用では価格予測なども重要です。それがPolaris導入のきっかけになったのでしょうか
岩瀬氏
以前は他の会社の価格予測ツールやマーケットレポートを活用していましたが、得られる情報が限定されていたため、営業ツールとしての利便性を十分に感じられない場面もありました。業容を拡大する上で幅広い情報を得たいという点とコスト面に優位性を感じ、Polarisを導入しました。
Polarisはどのような使い方をされていますか
大関氏
当社は短期の電源調達として、常時バックアップ(※4)も利用しているため、エネルギーマネジメント部ではスポット市場で購入するべきか、常時バックアップを使うべきかを判断する目的で価格予測を使っています。さらに、電気料金メニューの拡充を進める中で、固定メニューの作成には先行きの価格予測が欠かせません。燃料の先物の動向を見て価格予測を作成し、同時に将来の電気料金を予測する燃料費調整制度(燃調)予測も作成し、他社に負けない価格で固定メニューを作るということにも活用しています。現状は2年程度先までの価格を参考にしています。Polarisは固定メニューを作成するための情報も網羅されていて、とても満足しています。
岩瀬氏
営業としては価格予測機能をよく使っています。短期予測や1年先の価格などを参考に、営業活動に生かしています。また、今後の取り組みとして、フォワードカーブをお客様向けレポートの一部として配信することを検討しています。客観的な情報を電力会社から得ることで、意思決定や社内説明がしやすくなると想像しています。日経グループであるQUICKが第三者の中立的な立場で提供するフォワードカーブをお客様に提供することは、当社サービスの付加価値を高めることになると思います。
※4 供給力が不足した場合に、新電力が旧一般電気事業者から融通を受けられる仕組み
▼ QUICK E-Power Polarisのフォワードカーブ画面

Polarisにはどのようなメリットを感じていますか
岩瀬氏
使い始めてからまだ数カ月ですが、いろいろな機能を試しながら活用しています。電力価格に関する情報をはじめ、それに関連する周辺情報も豊富だと思います。
Polarisは天気、発電所の稼働や停止など様々な情報を同じ画面で確認できますが、それまでの情報ツールでは取得しづらかったため、痒い所に手が届くという印象です。TOCOM(東京商品取引所)やEEX( European Energy Exchange)(※5)の価格もそれぞれのホームページを個別に見なくても確認できますし、チャートまで網羅されている点も便利ですね。様々な情報が一元化されているため、業務の効率化に貢献していると感じています。初めて電力業界に関わる方にも分かりやすいシステムだと感じています。
※5 欧州のエネルギー取引所。日本の電力先物取引の実に9割以上を占める
Polarisの今後に求めることやサービスとして考えていることはありますか
大関氏
エネルギーマネジメント部としては、燃調予測やインバランスの予測も欲しいと思っています。需給管理の立場からすると、これらの機能は大変ありがたいです。市場価格の予測はどの事業者もできるサービスではありません。ぜひそのノウハウを別の商品に展開していただけると、当社だけでなく多くの小売電気事業者にも大変喜ばれると思います。
※部署名・役職は取材当時(2025年9月)のものです
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