導入事例紙が多い手続きを完全STP化
お客さまのさらなる利便性向上目指す

株式会社三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行
アセットコンサルティング部

吉見秋菜氏
黒木真依子氏
吉川双葉氏

※写真左から
ご利用中の製品
QUICK Asset Design NAVI

2019年12月、株式会社三菱UFJ銀行はQUICKの目論見書電子交付サービスを導入しました。同社は手続きの簡素化および電子化を進めており、目論見書電子交付サービスをはじめとした取り組みを通じてお客さまの利便性向上を図っています。アセットコンサルティング部の吉見秋菜氏に導入のねらいや今後の展望を聞きました。

導入の効果とポイント

  • 手続きペーパーレス化でお客さまの利便性向上
  • 一気通貫のSTP化で業務負荷を大幅削減
  • 目論見書の交付ミスや漏れなど法令違反リスクも回避

Q.QUICKの目論見書電子交付サービスを導入した経緯を教えてください。

アセットコンサルティング部は投資信託や保険、関連会社である三菱UFJモルガン・スタンレー証券(以下MUMSS)の商品などをお客さまに提供しています。私が所属しているチームは、販売に関連する資料やシステムなどインフラ関係の整備を担当しています。手続きの簡素化やデジタル化という課題には銀行全体で取り組んでいますが、お客さまからは特に「銀行の手続きは紙が多い、印鑑も必要だ」という声をいただいています。

6年程前、営業の現場にタブレットが普及したことを受けて、これを使った手続きのペーパーレス化や簡素化ができないかという検討が始まりました。書類が多い業務に焦点を当てて検討し、窓口販売をしている投資信託と、MUMSSの金融商品仲介が候補として挙がりました。まずは、より手続きが煩雑で、紙が多い金融商品仲介に取り組むことになり、目論見書の電子交付、タブレット上での約定および注文の受付など発注・売買成立から決済までを完全に電子化(STP化)に着手しました。

目論見書交付の電子化は最も重要なポイントだと考えていました。当行のインターネットバンキング(三菱UFJダイレクト)で交付する仕組みを作るという案も出ましたが、それでは三菱UFJダイレクトを契約しているお客さましか、ご利用いただけません。より幅広いお客さまにご利用いただくため、電子メールで目論見書を交付する仕組みの構築を開始しました。

Q.さまざまなソリューションの中でQUICKのサービスを採用した理由は何でしょうか。

目論見書をパブリックサイトに掲載するようなサービスはあるものの、それ以上の部分まで対応しているベンダーはなかなかありませんでした。QUICKは目論見書の収集からマスタへの登録、当行のシステムへの接続など一気通貫でサポートが可能とのことで、総合的な提案が決め手となり、採用に至りました。

2019年12月に導入を始めて以降、機能の追加を続け5年目を迎えます。目論見書の収集をはじめ、本部で手入力していた登録作業が簡素化され、非常に助かっています。

また、目論見書は定期的に差し替え作業が発生します。差し替え作業は、担当者が新しい版を用意して、上司がダブルチェックし、最後は支店長まで回付するという負荷の高い作業でした。電子化により、差し替え作業が不要となり、その時点で有効なデータしか出せないようにしたことで、交付ミスや漏れなどの法令違反となるリスクを回避でき、現場からも感謝の声が上がっています。

すべてをSTP化したことは、お客さまにも好評です。目論見書をスマホで確認できるだけでなく、すべての手続きがタブレット上で完結するようになりました。紙はもちろん、印鑑も必要ありません。

新たに対応が必要となった重要情報シートも、QUICKのサポートで電子化しています。すべて販売会社で作成すると、かなり負担の高い業務になりますが、運用会社のデータをQUICKに収集してもらい、当行のデータと合わせれば完成する仕組みを構築しました。銀行の現場でも「デザインが見やすく、使いやすい」「お客さまに説明しやすい」と喜ばれています。

Q.今後の展望とQUICKに期待することはありますか。

手続きの簡素化や電子化は今後も銀行全体の課題として続くでしょう。新たにデジタル化を進めた重要情報シートに関しても、パフォーマンスデータは定期的に変更されますので現場のためにも最新版に差し替える必要があります。QUICKが保有しているデータだと思いますので、また自動化できればと考えています。

人手で管理している資料は他にもありますが、特に業務負荷が高いのは運用報告書関連です。半年に1度、交付しますが、現在は郵送分も電子交付分も人力で作業していますので、デジタル化により負担を軽減していきたいですね。

昨今、貯蓄から資産形成へという意識が広がり、少額から投信の積立をするお客さまが増えています。NISA(少額投資非課税制度)の影響もあり、若年層の方々が資産運用に取り組むようになりました。デジタルネイティブ世代のお客さまに利用していただきやすくするためにも電子化は重要な課題です。

新しいことに取り組むには、まず考える時間が必要ですが、日々の業務に追われていてはなかなかその余裕を持つことはできません。当たり前のようにしている業務でも、一度立ち止まって客観的に見つめ直すことで、「なぜこれが必要なのか?」「活用できるツールはないのか?」など効率化のヒントが生まれます。これからも業務効率化を進めて新たな課題に挑戦し、お客さまにとっての利便性向上につなげていきたいと考えています。

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