サステナビリティ健康経営

QUICKは社員の健康維持・増進に積極的に取り組んでいます。
2018年に掲げた「QUICK健康宣言」を継承し、新たに社員の「体の健康対策」「心の健康対策」「ワーク・エンゲイジメントの向上」を3つの重点施策とし、産業保健スタッフと連携して各種健康施策を実施しています。

1.QUICK健康宣言

QUICK 健康宣言
QUICK は、社員一人ひとりが大切な“財産”であり、社員の心身の健康が会社発展の原動力であると考えます。
金融・資本市場にかかわる人々のベストパートナーとしてあり続けるために、 健康でいきいき働ける職場創りを推進します。

2.3つの重点対策

健康で長く働くために、病気にかからないように予防措置を講じることは、非常に重要です。健康経営を推進するにあたり、以下3つの対策に重点的に取り組み、PDCAサイクルを循環させています。

1.体の健康対策

生活習慣病予防、がん予防を中心に据えた各種施策を実施しています。健康管理アプリの導入により健診課題を見える化し、「大腸がん検査」を健康診断の検査項目に追加する等、生活習慣病予防とがん予防の普及・啓発に努めています。

2.心の健康対策

ストレスチェックは、労働安全衛生法の改正により義務化された2015年に先立って、2009年より毎年実施しており、職場環境の改善に役立てています。高いストレスが見られた社員には保健師との面談を勧奨してメンタルヘルスの不調を未然に防止するよう努めています。
また、メンタルヘルスセミナー、ハラスメント防止セミナーを実施し、正しい知識を身に着けることで心の健康を適切に保てるようサポートしています。

3.ワーク・エンゲージメントの向上

ワーク・エンゲージメントが高い人は、仕事に誇りとやりがいを感じ、意欲をもって取り組むことで仕事から活力を得て、いきいきとした状態にあります。体と心の健康対策に加えて、社員のワーク・エンゲージメントを高めるための施策を実施します。
ワーク・ライフ・バランスを実現できるよう、長時間労働の是正、休暇取得を促進します。また社員同士が円滑で自由闊達なコミュニケーションを図りながら業務を推進し、パフォーマンス向上が実現できる職場環境づくりを支援します。

3.健康経営推進体制

各種健康施策は以下の体制で連携して取り組みます。

健康経営推進体制 図

*健康経営は、ひとづくり・労務担当役員が中核となり、ひとづくり本部とともに推進する。
ひとづくり本部内に健康経営推進担当を置き、当該担当を中心に、安全衛生委員会(委員長:ひとづくり本部長)や産業医・保健師、健康保険組合などの外部とも連携する。
*安全衛生委員会は労使共同開催している。

4.重要課題と期待する効果

課題と対策
  • 社員の生活習慣病リスクの上昇傾向への対応
    健康診断の結果、高血圧、高血糖、BMI値の増加等により、再検査が必要な社員が増加。まずは、再検査受診率が低い点を改善する。
  • 肩こり・腰痛による不調の対策 パフォーマンス低下防止
    健康意識調査の結果を踏まえ、パフォーマンス低下を招かないよう不調対策を初期段階で行う。
  • 50歳以上の年代の健康維持・向上
    50歳以上の社員の割合が高いことから、この層の健康維持を事業活動の継続上の課題と捉え、この年代に多く見られる高血圧、高血糖等の解消を重点的にサポートを行う。
期待する効果
  • 健康診断の結果、再検査が必要となった社員の再検査受診率向上を図り、80%を目指す。これにより、重症化リスクを低減させる。社員が健康リスクに早期に対処することで、いきいきと働き続けられる職場を実現する(特に、有所見となる率の高い50歳以上の社員について重点的に対応する)。
  • 各種健康セミナーを実施し、個人のヘルスリテラシーを向上させる。
    特に、若年層に対して健康意識を浸透させることにより、生活習慣病などの罹患リスクを低減させ、全体のパフォーマンスを向上させる。

5.健康経営戦略マップ

経営課題の解決につながる健康課題を特定し、解消する具体的な取り組みに落とし込むため、健康経営戦略マップを作成しています。

6.過去の重要課題の取り組み結果

2023年度は2022年度に引き続き、当社の現状と課題から以下の2つを重要課題として取り組みました。

(1)生活習慣病等の疾病リスクの高い社員に対する重症化予防

①課題内容
2021年度の健康診断の結果、高血圧の社員の割合が10.7%と高く、生活習慣病等の疾病の重症化リスクに対する懸念が増大した。

    ②実施した施策
  • 産業医、保健師による個別面談を実施した。
  • 健診担当者から特定保健指導対象となった社員への個別の声がけ、取り組みの継続サポートなどの支援を行った。
  • 高リスク者へのアプローチとして、上長からも通院時間の確保、通院勧奨などの支援を行った。

③結果
2023年度の健康診断結果で、高血圧の社員の割合は5.4%まで減少したことが確認できた。

(2)従業員の喫煙対策

①課題
受動喫煙対策はすでに10年以上前から社員の代表である社員会と共同で行ってきていた。 喫煙者は年々減少していたが、生活習慣病等の疾病リスクの高い社員に喫煙者がいることから、重症化の懸念があった。

    ②実施した施策
  • 産業医、保健師による個別面談を実施した。
  • 社内喫煙室を完全廃止。スワンスワンデーの浸透を図り、オフィスの禁煙環境を整えた。

③結果
健保組合のスコアリングレポートの結果、喫煙率は2021年度12.57%から2022年度12%に減少し、2023年度も12%であったことが確認できた。
社員の意識調査でも、前年より1.0ポイント減少していた。

7.各種受診率と健康管理指標の3年間の推移

  • 健康診断(人間ドック含む)受診率、特定保健指導実施率、精密検査受診率、ストレスチェック受検率は以下の通りです。
  • 健康管理指標は、「BMI適正者比率」「喫煙率」の2項目を掲げています。
2021年度 2022年度 2023年度
健康診断受診率 99.9% 99.9% 100%
特定保健指導実施率 79.2% 72.9% 66.1%
精密検査受診率 68.7% 52.7% 72.3%
ストレスチェック受検率 94.1% 93.1% 92.6%
BMI適正者比率(注) 75.0% 74.1% 75.3%
喫煙率 12.5% 12.0% 12.0%

(注)BMI25未満

8.健康意識調査結果

健康経営の指標として下記のスコアを採用し、取り組みを推進していきます。

2022年度 2023年度 2024年度
プレゼンティーイズム(パフォーマンス)スコア※1 80.7点 78.1点 78.8点
アブセンティーイズム(病欠・休職)スコア※2 1.88日 2.82日 2.2日
ワーク・エンゲージメント(仕事への熱意・活力)スコア※3 52.0点 50.4点 50.6点

※1:SPQ東大1項目版(病気やけががないときに発揮できる仕事の出来を100%として過去4週間の自身の仕事を自己評価)
※2:傷病による休暇取得(遅刻早退を含む)の日数をアンケートにより回答
※3:自己の仕事への熱意・活力に関する個々人の評価(1点~4点の範囲)を100点満点に換算

9.社外からの評価について

当社社員の健康保持・増進に関する取り組みが評価され、健康経営に積極的に取り組んでいる企業として、経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人」に2019年より連続で認定されています。
これからも健康経営を推進し、従業員が健康でいきいきと働ける職場創りに努めてまいります。

健康経営優良法人