社員インタビューオルタナティブデータ企画
データ整備は将来に向けたインフラ整備
データ利活用で自治体の未来を変える
Topics
- 国、自治体のデータ利活用をサポート
- データに基づいた政策決定が自治体に変化をもたらす
- 眠っているデータを掘り起こし利用しやすい形に
Q.QUICKに入社したきっかけを教えてください。
私はQUICKのデータビジネスに興味をもち、入社を志望しました。データの収集や分析自体に興味を持ったのは、大学時代です。データ分析の講義があり、インターネットで必要なデータを探していたのですが、まず自分が欲しいデータがどこにあるのかを探すのに時間がかかりました。実際に集めてきたデータも形式がバラバラで、複数のデータを組み合わせて分析しようとしても難しい。そのときに、データを探しやすく、かつ分析者が利用しやすい形で整備することに価値があると感じました。データで証券会社などをサポートしているQUICKに入社すれば、このような仕事に携われると思い、志望しました。
Q.現在の業務についてお話しください。
主に、官公庁や自治体向けの案件を担当していて、保有しているデータをどのように使うか、いま抱えている課題解決のためにどういったデータが必要かの両方を考える仕事です。例えば、官公庁や自治体のデータには、人口や公共施設のデータが含まれており、これらのデータを収集して、全国や都道府県ごとに比較し、分かりやすく見える化して提供しています。
企業が保有する人流データのようなオルタナティブデータを収集・整備するのも私の担当業務の一つです。例えば人流データを用いると、ある地点の訪問者や、訪問者がどこから来ているかを分析することができ、官公庁や自治体にとって有益なデータになります。2年前に、「社内の新規事業創出プログラム」というプロジェクトに参加した際に、そこで自治体のデータに触れてみたらいろいろ面白いことができそうだなという可能性を感じました。その活動が今の業務につながっています。
現在、いろいろな自治体を回ってお話を聞いているのですが、自治体ごとに抱えている課題はさまざまです。例えば、日本海側のある自治体では、仮説として自治体の雪かき作業が大変だと考えていたのです。ところが話をしてみるとそうでもないことがわかりました。降雪量が多い自治体はどこも雪かきへの対応に困っているかというと、そこは一概には言えないというのは大きな発見で、ヒアリングの重要さを再認識しました。職員数が充実しているからなのか、他の要素があるのか、データを見ていくと面白いかもしれません。
データの利活用は、自治体のあり方を大きく変える可能性を持っていると思います。何かの政策をうつときに、データを用いることで、根拠に基づいた決定ができる。普段の生活の中でも、この政策は一体どこでどうやって決まったのかなって疑問に思う場面があると思います。しかし、決定に至るプロセスが明確になれば、そこで暮らしているひとの理解も得やすくなるはずです。そういう取り組みをどんどん一緒に進めていく提案をしながらデータの利活用の話をしています。
別の案件では、ウェブサイトの利用状況分析を依頼されたときに、最初に求められた内容だけでなく、プラスアルファで何か出してほしいと言われたことがありました。最初は何を報告すれば良いのか全くイメージできずに困りましたが、違う角度からアクセス状況を分析して報告した結果、新たな示唆を得られたと感想をいただけたときはうれしかったです。
データを分析する場合、まず仮説ありきで進めるのですが、仮説が当たればうれしいですし、違っていたら、じゃあなぜ違うのかと新たな興味が湧いてきますので、どちらにしても面白いです。
Q.今後、データの利活用についてどのような取り組みを考えていますか。
データ分析はデータがあることが前提なのですが、自治体のヒアリングをしていると、紙で保存されていたり、そもそもデータを取っていなかったりというケースにぶつかることがよくあります。まだまだ有益なデータが眠っていると思いますし、データを整備して使える形にしていくという部分をもっと進めていきたいと思います。自治体のデータ整備というのは、まだこれからの分野で、今後データ分析を進めていく次の人にもつながる重要な仕事だと思います。
データの整備は道路などのインフラ整備と似ているなと思います。道路を作ると、たくさんの人がそこを通ってどこかへ行ける。データ整備自体はあまり価値を生まないかもしれませんが、誰かが最初に道を通すことによって、その先に活用の可能性が大きく広がっていると感じています。誰でもデータ分析ができる社会になるといいなと思います。