ESG研究所【CO2反映指標(6)】予想炭素利益率②

ESG研究所

「予想炭素利益率」は、「スコープ1、スコープ2の合計」と「スコープ1、スコープ2、スコープ3の合計」の炭素排出量を使ってそれぞれ算出し、2つのランキングを作成した。「予想炭素利益率」の計算式は以下の通り。

予想炭素利益率=予想営業利益(100万円)÷炭素排出量(トン)

(表1)予想炭素利益率(スコープ1、2の合計で算出。8月31日時点)

(表2)予想炭素利益率(スコープ1、2、3の合計で算出。8月31日時点)

排出量は自社の工場などからの直接排出である「スコープ1」、自社で使う電力の発電に伴う排出である「スコープ2」、自社の活動に関連する社外排出分の「スコープ3」から成る。スコープ3には「販売した製品の使用」などが含まれ、製造業では比重が大きい。

炭素排出量は各社が英非営利団体CDPに提出した「Climate Change(気候変動) 2021」に記載した値を、予想営業利益は各社が開示した今期予想を使用した。例えば、3月期決算の会社では、2023年3月期の営業利益の予想と21年3月期の排出量とを組み合わせた形になる。

炭素利益率は大きいほど環境負荷をかけないで付加価値を高めていると評価できる。このため、ランキングは降順で上位10社を取り上げた。

=おわり

QUICK リサーチ本部 ESG研究所の渡邉晃、竹山和幸、遠藤大義が担当した。

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