ESG研究所【CO2反映指標(3)】予想炭素排出原単位①

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各社の温室効果ガス(GHG)排出量の変化をどう評価したらよいか。前年に比べ減ったとしても事業活動を縮小した結果だとしたら、企業価値が向上したと評価しづらい。そこで売上高当たりの排出量で比べるのが1つの方法になる。

GHG排出量は二酸化炭素(CO2)に換算した「CO2 換算排出量」で示されるのが一般的だ。各企業のCO2 換算排出量を売上高などで除した指標を「カーボンインテンシティ(炭素排出原単位)」と呼ぶ。GHG排出という、会社が環境に与える負の影響を抑制しながら、いかに事業活動を進めているかを示した指標といえる。

英非営利団体CDPの「Climate Change(気候変動)」の調査では、「スコープ1と2の全世界総排出量について単位通貨総売り上げ当たりのCO2換算トンはいくらか」という質問がある。

分子が排出量なので、値が小さいほど評価が高くなる。売上高以外にも生産数量など事業活動を測る定量データがあるが、ここでは対象となる国内企業を一律に扱うことに加え、先行きを占うため、連結優先の予想売上高を採用する。計算式を整理すると以下のようになる。

予想炭素排出原単位=炭素排出量(トン)÷予想売上高(100万円)

予想売上高100万円当たりCO2排出量はいくらかを示す。炭素排出量は、各社がCDPに提出した「Climate Change 2021」に記載したCO2換算排出量を使用した。その値を会社が開示した今期の予想売上高で割って算出した。このため、排出した期間と売り上げを見込む期間が異なる。

【CO2反映指標(4)】予想炭素排出原単位②に続く

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