1月の「QUICK短期経済観測調査(QUICK短観)」(調査期間:1月5~15日)では、高市早苗政権が掲げる「責任ある積極財政」の下で決まった大規模予算が景気や物価にどう影響するかや、最近の金利上昇が企業の財務戦略にどのような影響を与えるかを聞きました。
高市政権は昨年末、物価高対策に重点を置いた2025年度補正予算を成立させ、一般会計総額が122兆円と過去最大となる26年度予算案を閣議決定しました。これらの大規模な予算が日本の景気と物価にどのような影響を及ぼすかをいくつかのパターンの中から選んでもらいました。
結果は「景気拡大と物価上昇」の組み合わせを選んだ企業が49%と最多でした。景気浮揚の効果に期待しつつも、物価高は止まらないとみていることになります。「景気拡大と物価抑制」の回答は7%にとどまりました。もともと積極財政で需要を喚起すれば物価は上がりやすくなります。企業は「高市財政」の帰結を冷静に見定めているようです。
2番目に多かった答えが「景気・物価への影響は限定的」で33%を占めました。自由記述のコメントでは「景気刺激は限定的と思われる。補正(予算)を積み増した分は、将来的には必ず負担が残る」との意見もみられました。
国内長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが2%を大きく超え、約27年ぶりの高水準で推移しています。金利上昇が自社の財務戦略にどのような影響を与えるかを聞いたところ、「金利水準としては低いので調達戦略に変更はない」と答えた企業が最多の28%でした。
QUICK短観は長期金利が1.570%程度だった25年6月の調査でも同様の質問をしており、その時も「調達戦略に変更はない」が27%を占め最多でした。
今回少し変化が現れたのが、「借入金を減らし利払い負担を抑える」と答えた企業の割合です。25年6月調査では22%でしたが、26年1月は26%にじわりと上昇し、2番目に多い回答となりました。長期金利の上昇に伴って企業向け貸出金利の指標となる長期プライムレートも上がっています。資金調達の現場にも多少影響が出始めた可能性があります。
今回の調査では「借り入れがない、または予定していないため影響は小さい」が24%で3番目に多い回答となりました。
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