9月の「QUICK短期経済観測調査(QUICK短観)」(調査期間:8月27日~9月5日)では、円高・ドル安進行が経営に与える影響や、8月に気象庁が発表した南海トラフ地震臨時情報を受けての対応について上場企業に聞きました。
8月の外国為替市場では年初来続いた円安・ドル高基調が一服し、一転円買いが進みました。円相場のトレンドが円高方向に転じたことが自社の経営にどう影響するか聞いたところ、「経営にとってプラス」が22%と、「経営にとってマイナス」の16%を上回りました。最も多かった回答は「総合的に中立」で44%を占めています。業種による内訳をみると、製造業では「マイナス」と答えた企業の方が多かった一方、非製造業では「プラス」との回答が圧倒的でした。
気象庁は8月8日、宮崎・日向灘を震源とするマグニチュード(M)7.1の地震を受けて、南海トラフ地震に関する臨時情報の「巨大地震注意」を初めて発表しました。これを受けての対応についても調査したところ、「防災対策の再点検や社員への注意喚起を行った」と答えた企業が57%を占めました。「現状維持」の回答が35%で続きました。対応規模に違いはあるものの、半数を超える企業が何らかの特別な対応をとったようです。
コメントでは具体的な対応として、「有事の帰宅困難者を想定し、防災備蓄品を国内の全事業所に揃えた」、「株主総会の直前だったので、株主総会の進行や事前準備・事後処理に様々なケースを想定して盛り込んだ」などの声が寄せられました。
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