事業会社のお客さま向けサービスサイト「QUICK for Biz」では、今月より、全国の上場企業を対象に実施している月次アンケート調査「QUICK短観」から、旬の話題について聞く「特別質問」の結果概要を毎月紹介していきます。他社動向の把握を通じて、経営戦略の立案などにお役立てください。
初回となる10月調査の特別質問では、政府が10月にまとめる経済対策への期待や、2023年度後半の主な資金使途について聞きました。
特に期待する経済対策について選択式で聞いたところ、「物価高への対応」が42%と最多となりました。さらに「環境・AI・半導体など先端分野への官民投資加速」が24%、「労働市場改革と構造的な賃上げ」が17%で続く結果となりました。
QUICK短観が毎月まとめている上場企業の物価見通しで、消費者物価指数の予想平均(前年比伸び率、1年後)は過去の水準に比べて高止まりしています。22年10月調査で初めて2%に達して以来、1年以上にわたって2%台を維持している状況です。インフレの長期化が予想されるなか、企業にとっても物価高対応が最大の関心事となっている様子がうかがえます。
本調査では、23年度後半の資金の使途として最も重視するものについても聞きました。最多回答は37%の票を集めた「設備投資」で、「人材投資」が22%で続きました。ほぼ同じ質問をした22年8月調査と比較すると、「人材投資」の回答は17%から増加しています。一方、「M&A」との回答は14%から7%に減少。「株主還元」は2%から6%に増えたものの、なお低い水準にとどまる結果となりました。
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