AI(人工知能)時代の統合報告書のあり方

財務情報のみならず非財務情報の重要性が叫ばれて久しく、近年の統合報告書ブームはそれを物語っています。同時に、第3次AI(人工知能)ブームが到来しており、ChatGPTに代表される生成AIの登場は各方面に衝撃を与えていることは周知のとおりだと思います。

非財務情報の多くは文章などの定性情報です。従来はテキストマイニングなどの技法を駆使し、多くのリソースを投入して分析がなされてきましたが、生成AIではいとも簡単に、かなりのレベルで要約してくれます。アナリスト達は効率的に分析を進めるためにAIツールを積極的に利用するようになっていますが、便利である半面、様々な問題があることも認識されるようになってきました。

今回のコラムでは、AIが積極的に利用されている状況下で、統合報告はどうあるべきかについて、『日経統合報告書アワード』(2024年度)で総合グランプリを取った3社の統合報告書を題材に、3回に分けて考えていきます。
I n d e x .
PROFILE
坂上 学(さかうえ まなぶ)氏
法政大学 経営学部 経営学科教授 
博士(経営学)(2017年9月 大阪市立大学)
商学修士(1991年3月 早稲田大学)

大阪市立大学(現大阪公立大学)商学部学助手・講師・助教授、同大学院経営学研究科准教授を経て2009年4月より現職。米国イリノイ大学客員研究員(1999年)、豪州アデレード大学客員研究員(1999~2000年)。

日本ディスクロージャー研究学会会長(2018~2019年)、日本経済会計学会会長(2021~2024年)ほか、多くの学会にて評議員・理事等に就任。税理士試験委員、不動産鑑定士試験委員、証券アナリスト試験委員、経済産業省・非財務情報の開示指針研究会委員、環境省・環境情報開示基盤整備事業ワークショップ委員等を歴任。

現在の研究テーマは「非財務情報の開示内容および開示方法に関する研究」で、とりわけXBRLを利用した情報開示に関心がある。主な著書に『事象アプローチによる会計ディスクロージャーの拡張』(中央経済社、2016年、経営分析学会森脇賞受賞)がある。
財務情報のみならず非財務情報の重要性が叫ばれて久しく、近年の統合報告書ブームはそれを物語っています。同時に、第3次AI(人工知能)ブームが到来しており、ChatGPTに代表される生成AIの登場は各方面に衝撃を与えていることは周知のとおりだと思います。

非財務情報の多くは文章などの定性情報です。従来はテキストマイニングなどの技法を駆使し、多くのリソースを投入して分析がなされてきましたが、生成AIではいとも簡単に、かなりのレベルで要約してくれます。アナリスト達は効率的に分析を進めるためにAIツールを積極的に利用するようになっていますが、便利である半面、様々な問題があることも認識されるようになってきました。

今回のコラムでは、AIが積極的に利用されている状況下で、統合報告はどうあるべきかについて、『日経統合報告書アワード』(2024年度)で総合グランプリを取った3社の統合報告書を題材に、3回に分けて考えていきます。
I n d e x .
PROFILE
坂上 学(さかうえ まなぶ)氏
法政大学 経営学部 経営学科教授 
博士(経営学)(2017年9月 大阪市立大学)
商学修士(1991年3月 早稲田大学)

大阪市立大学(現大阪公立大学)商学部学助手・講師・助教授、同大学院経営学研究科准教授を経て2009年4月より現職。米国イリノイ大学客員研究員(1999年)、豪州アデレード大学客員研究員(1999~2000年)。

日本ディスクロージャー研究学会会長(2018~2019年)、日本経済会計学会会長(2021~2024年)ほか、多くの学会にて評議員・理事等に就任。税理士試験委員、不動産鑑定士試験委員、証券アナリスト試験委員、経済産業省・非財務情報の開示指針研究会委員、環境省・環境情報開示基盤整備事業ワークショップ委員等を歴任。

現在の研究テーマは「非財務情報の開示内容および開示方法に関する研究」で、とりわけXBRLを利用した情報開示に関心がある。主な著書に『事象アプローチによる会計ディスクロージャーの拡張』(中央経済社、2016年、経営分析学会森脇賞受賞)がある。
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